ひとりごと(大きめの)

大嫌いだった祖母がよく独り言を言っていた。誰に話しかけるでもなく、ぶつぶつ言うのを鬱陶しく感じていたのに、わたし自身もまた、ぶつぶつ言うようになったことに気がつき、愕然とした。

「それ誰に言ってんの」と娘に鬱陶しがられ、独り言だから気にしないで、と返す。歳を取るってこういうことの積み重ねなんだろう。

多くの中年女性は友人とのおしゃべりに花を咲かせる。テレビの話、昨日の晩御飯の話、天気やメイクや洋服の話。あいにくわたしには雑談ができる友だちがいない。年に数回会うくらいの、数少ない友だちの顔が浮かぶけど、彼女たちは「どうでもいい話ができる関係」と言えるだろうか。歳を重ねると、距離感を学ぶようになる。言わなくてもいいことが増える。

思い悩んだらノートに書き出してみたり、SNSに発信したりして、頭の中を整理するようにしている。少ないフォロワーさんから、少しでも反応があるだけで気持ちが楽になる。読んだよ、見たよ。いつもありがとう。

「ブログは財産になる」という詐欺まがいの言葉に騙されて、サーバーを契約した。もう二万円払った。元はとれていない。誰の目にも止まらないのなら、脳内垂れ流しのひとりごとを文章にしてみよう。そう思ってこのブログをやり直すことにした。

あわよくばブログ収入で生活を少しでも楽にしたいと思っている。母に恩返しもしたい。

アクセス数を気にしてGoogleさんに媚び売って思ってもいないことを書くより、ひとりでもいいからわたしの独り言が誰かに届けばいい。

「ねぇ、ちょっと聞いてー」から始まる、わたしの壮大な独り言です。